2008-01-01から1年間の記事一覧

2008年に読んだ本。

途中記憶とか記録とかがないので、正確なところはわかりませんが、たぶん300冊くらいは読んだはずと思います。前半は仕事が体力的にきつくて、帰ってきたら泥のように眠る日々でしたが、後半はまずまずのペースでそこそこいろんなものを読めたような感じです…

『謎003』

恩田陸セレクトによるアンソロジー。解説で、これがおもしろかった人はこれを、とおすすめしてくれるのが楽しい。読みたい本が増えます。恩田陸選 スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎003 (講談社文庫)作者: 佐野洋,仁木悦子,戸川昌子,天藤真,高橋克彦,馬場…

『凶宅』三津田信三

投げっぱなしかよ!と思う部分もありつつ、こちらはおもしろかった。百々山が出てくるしねー。凶宅 (光文社文庫)作者: 三津田信三出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/09/09メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (25件) を見る

『十三の呪』三津田信三

シリーズ1作目だし、今後に期待かなあ、という出来。主人公のキャラがいまいち立ってないと思うんですけど。十三の呪 死相学探偵1 (角川ホラー文庫)作者: 三津田信三出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2008/06/25メディア: 文庫 クリック: 6回この…

『246』沢木耕太郎

夏に深夜特急を全部読んで、沢木耕太郎読まず嫌いを克服した。大好きになったわけではないが、わしは沢木耕太郎も読むぜよ、とちょっと大人気分。大人なのかそれは。246作者: 沢木耕太郎出版社/メーカー: スイッチパブリッシング発売日: 2007/04/07メディア:…

『ハッピーエンドにさよならを』歌野晶午

期待を裏切らない後味の悪さを連発してくださっていて、たいへんうれしい。ハッピーエンドにさよならを作者: 歌野晶午出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/09メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (63件) を見る

『遠海事件』詠坂雄二

意外なほどおもしろかった。スルーしていた『リロ・グラ・シスタ』も読んでみよう。遠海事件作者: 詠坂雄二出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/07/18メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 29回この商品を含むブログ (31件) を見る

『きのうの世界』恩田陸

恩田陸の集大成、と言われればそうなんだろうな、と納得するし、十分に楽しんで読んだのですが、今までの恩田陸的な要素を足して足して足して、ただ足しただけ、という感じは否めない。それもまた恩田陸っぽさかもしれないけどね。きのうの世界作者: 恩田陸…

『Rのつく月には気をつけよう』石持浅海

そしてお酒と食べ物の出てくる話に滅法弱い当方であります。Rのつく月には気をつけよう作者: 石持浅海出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2007/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (83件) を見る

『人柱はミイラと出会う』石持浅海

今年いちばんのイヤミスと評判の『耳をふさいで夜を走る』を読んだらなぜか石持浅海に対する苦手意識が克服されました。読める!読めるよ!人柱はミイラと出会う作者: 石持浅海出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/05/01メディア: 単行本 クリック: 26回こ…

『クローバー』島本理生

しかし島本理生は恋愛小説しか書かないのでしょうか。クローバー作者: 島本理生出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (102件) を見る

『<盗作>の文学史』栗原裕一郎

労作。ほとんど最近のものくらいしか知らなかったのだけれど(ちょっと前に短歌の本を読んだので、寺山修司のことは知ってた)、おもしろく読みました。〈盗作〉の文学史作者: 栗原裕一郎出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2008/07/01メディア: 単行本購入: 12…

『桜庭一樹 物語る少女と野獣』

直木賞授賞式での挨拶に感動した。桜庭一樹 ~物語る少女と野獣~作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/08/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 37回この商品を含むブログ (35件) を見る

『ラス・マンチャス通信』平山瑞穂

第16回ファンタジーノベル大賞を受賞した作品がついに文庫化!なぜか角川から!というのはまあ大人の事情があるんでしょうが、何はともあれ文庫になって、入手しやすくなったのは素晴らしい。しかし表紙はハードカバー版のほうが好きです。帯には森見登美彦。…

『木曜日だった男』G・K・チェスタトン

何をどう読むのが正解なのかがよくわからんのですが、自分はスラップスティックなコメディとして楽しみました。タイトルの訳が秀逸。木曜日だった男 一つの悪夢 (光文社古典新訳文庫)作者: チェスタトン,南條竹則出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/05/13…

『名作はいつもアイマイ』西川美和編著

映画版のみならず小説版も三島由紀夫賞にノミネートされるなど注目の高かった『ゆれる』の西川美和が、10の名作を相手にレビューを書いた連載をまとめた1冊。短い小説やエッセイなら本編まるのまま、長編などは抜粋が一緒に収録されているので、レビューを読…

8月に読んだ本。

ネットに繋がらないとかを言い訳にサボってましたが、まあ何とか。5月頃に書いたToDoリストを発見したのですが、見事に何もやってませんでした。あははは。読書リストも作ったんですが途中がなくなりました。人生すべてこの調子。楽しいね!27冊以上は読んだ…

『ザ・ロード』コーマック・マッカーシー

もう死ぬってときが来たら教えてくれる? それはどうかな。死にやしないよ。 ザ・ロード作者: コーマック・マッカーシー,黒原敏行出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/06/17メディア: ハードカバー購入: 9人 クリック: 192回この商品を含むブログ (167件)…

『最後のプルチネッラ』小島てるみ

『ヘルマフロディテの体温』よりも良かった。最後のプルチネッラ (Style‐F)作者: 小島てるみ出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/04/03メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (19件) を見る

『ヴァン・ショーをあなたに』近藤史恵

フレンチを食べたくなるがそれ以上にワインが飲みたくなる。ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)作者: 近藤史恵出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2008/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (78件) を見る

なおきしょうとか。

だらだらしていたら当日になってしまった。あと数時間で結果がわかるのに予想も何もないもんですが、いちおう。 直木賞候補作はすべて読みました。前回の胸焼けがするほど濃ゆい候補作に比べると、今回は軽め軽め。短編集もあって、読みやすさは抜群でしたが…

『何も持たず存在するということ』角田光代

醤油さしについて書かれたエッセイを読んで、そういえば自分は醤油さしで悩んだことなどなかった、と思った。それはつまり、液だれのしない醤油さしの存在を当たり前に生きてきたということなのですが、世の中には大きなことから小さなことまで、言われない…

『破滅の石だたみ』町田康

町田康の文体というのは大変に影響力が強くて、特にエッセイを読むとすぐにうつってしまう。やめようやめようと思いつつ、気がつくと、くわあ、なんつってるのです。G4キューブと試行錯誤する「伊八のいる風景」が特に好き。jah!破滅の石だたみ作者: 町田康…

『夜のかくれんぼ』星新一

具合悪くて寝ているときに読むのは星新一。夜のかくれんぼ (新潮文庫)作者: 星新一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1985/10/29メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (17件) を見る

『イトウの恋』中島京子

『Re-born はじまりの一歩』で「コワリョーフの鼻」を読んで、ちらちらと話は聞いていたような気がするけど、中島京子っておもしろいなあ、と文庫になっている『イトウの恋』も読んでみた次第。イザベラ・バードとその旅に同行した伊藤亀吉、現代になって亀…

『お嬢さまボロもうけ』森奈津子

フナが唐突に出てくるセンス、やはり只者ではないな……。学研レモン文庫は当時でもなかなか入手が難しかったこともあり、シリーズ全部は読めなかった(と思う)ので、今こうして再会できて嬉しいです。しかしくだらないなー(褒めてます)。お嬢さまボロもう…

『千両花嫁』山本兼一

人情ものの時代小説連作短編集。読みやすくて悪くないけど、歴史に詳しくないし時代小説も読まないので、くすぐりがよくわからなくて十分には楽しめなかったかも。それはともかく、お話はおもしろかったし(それズルじゃねえの、って思うオチもあるけど)、…

『愛しの座敷わらし』荻原浩

ウェルメイド、という言葉を皮肉ではなく素直に褒め言葉としてさしあげたい。座敷わらしかわいいしなー。犬の扱いがいまいちだったのは減点ですが。愛しの座敷わらし作者: 荻原浩出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2008/04/04メディア: 単行本 クリック:…

『銀河不動産の超越』森博嗣

近頃は単発ものの森のほうが好きでやんす。何だかんだ言って安心してくすぐられてます。それもまた。銀河不動産の超越作者: 森博嗣出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/05/29メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (77件) を見る

『北村薫の創作表現講義―あなたを読む、わたしを書く』北村薫

早稲田大学での講義をまとめた1冊。書く、ということと同じように、読む、ということははかりしれない深さを持つのだ、と北村先生に諭されているような気持ちになりました。小説の書き方の本はやはり、同時に小説の読み方の本にならざるをえないのです。小説…