2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『最後のプルチネッラ』小島てるみ

『ヘルマフロディテの体温』よりも良かった。最後のプルチネッラ (Style‐F)作者: 小島てるみ出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2008/04/03メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (19件) を見る

『ヴァン・ショーをあなたに』近藤史恵

フレンチを食べたくなるがそれ以上にワインが飲みたくなる。ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)作者: 近藤史恵出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2008/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (78件) を見る

なおきしょうとか。

だらだらしていたら当日になってしまった。あと数時間で結果がわかるのに予想も何もないもんですが、いちおう。 直木賞候補作はすべて読みました。前回の胸焼けがするほど濃ゆい候補作に比べると、今回は軽め軽め。短編集もあって、読みやすさは抜群でしたが…

『何も持たず存在するということ』角田光代

醤油さしについて書かれたエッセイを読んで、そういえば自分は醤油さしで悩んだことなどなかった、と思った。それはつまり、液だれのしない醤油さしの存在を当たり前に生きてきたということなのですが、世の中には大きなことから小さなことまで、言われない…

『破滅の石だたみ』町田康

町田康の文体というのは大変に影響力が強くて、特にエッセイを読むとすぐにうつってしまう。やめようやめようと思いつつ、気がつくと、くわあ、なんつってるのです。G4キューブと試行錯誤する「伊八のいる風景」が特に好き。jah!破滅の石だたみ作者: 町田康…

『夜のかくれんぼ』星新一

具合悪くて寝ているときに読むのは星新一。夜のかくれんぼ (新潮文庫)作者: 星新一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1985/10/29メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (17件) を見る

『イトウの恋』中島京子

『Re-born はじまりの一歩』で「コワリョーフの鼻」を読んで、ちらちらと話は聞いていたような気がするけど、中島京子っておもしろいなあ、と文庫になっている『イトウの恋』も読んでみた次第。イザベラ・バードとその旅に同行した伊藤亀吉、現代になって亀…

『お嬢さまボロもうけ』森奈津子

フナが唐突に出てくるセンス、やはり只者ではないな……。学研レモン文庫は当時でもなかなか入手が難しかったこともあり、シリーズ全部は読めなかった(と思う)ので、今こうして再会できて嬉しいです。しかしくだらないなー(褒めてます)。お嬢さまボロもう…

『千両花嫁』山本兼一

人情ものの時代小説連作短編集。読みやすくて悪くないけど、歴史に詳しくないし時代小説も読まないので、くすぐりがよくわからなくて十分には楽しめなかったかも。それはともかく、お話はおもしろかったし(それズルじゃねえの、って思うオチもあるけど)、…

『愛しの座敷わらし』荻原浩

ウェルメイド、という言葉を皮肉ではなく素直に褒め言葉としてさしあげたい。座敷わらしかわいいしなー。犬の扱いがいまいちだったのは減点ですが。愛しの座敷わらし作者: 荻原浩出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2008/04/04メディア: 単行本 クリック:…

『銀河不動産の超越』森博嗣

近頃は単発ものの森のほうが好きでやんす。何だかんだ言って安心してくすぐられてます。それもまた。銀河不動産の超越作者: 森博嗣出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/05/29メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (77件) を見る

『北村薫の創作表現講義―あなたを読む、わたしを書く』北村薫

早稲田大学での講義をまとめた1冊。書く、ということと同じように、読む、ということははかりしれない深さを持つのだ、と北村先生に諭されているような気持ちになりました。小説の書き方の本はやはり、同時に小説の読み方の本にならざるをえないのです。小説…

『好かれようとしない』朝倉かすみ

何の気なしに手に取ったら恋愛小説だったよ!と思ったけど、これは恋愛小説なのでしょうか……?何だか中学生を見ているような気持ちになりました。しかし、自意識が3回転半してベリーダンスを習いに行ってしまうような主人公に共感せざるをえない自分がこわい…

『雷山からの下山』伊井直行

ああおもしろかったなあ、と思うのだけれど、どこがどうおもしろいのかうまく説明できない。おもしろい話だったなあ、じゃなくて、おもしろい小説だったなあ、のほうなので。目を閉じて物をさわっている感覚に近いかもしれない。雷山からの下山作者: 伊井直…