2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『悪魔の百唇譜』横溝正史

読了。悪魔の百唇譜 金田一耕助ファイル16 (角川文庫)作者: 横溝正史出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2000/04/06メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (17件) を見る

『楽天屋』岡崎祥久

読了。楽天屋作者: 岡崎祥久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る

『シュミじゃないんだ』三浦しをん

『三四郎はそれから門を出た』が、わりに一般向けだとしたら、これはもう耽美/ボーイズラブ漫画オンリーの熱いエッセイ集。よしながふみくらいしか読んだことないんですが(『ジェラールとジャック』は傑作なので皆様是非)、他にもおもしろそうなものがいろ…

『ラギッド・ガール』飛浩隆

廃園の天使シリーズ待望の2作目。短編集ですが、いやいやいやこれはやばい。傑作です。『グラン・ヴァカンス』は序章にすぎなかったのだ!個人的には「魔述師」の東欧っぽい雰囲気が好きです(『地球の歩き方 チェコ ポーランド スロヴァキア』だけでこれを…

10月に読んだ本。

31冊でした。『ぐっとくる題名』『勝手に広告』『EDGE』『ラギッド・ガール』が良かった。11月は、冲方丁のアレがついに出ちゃいますね。あと津原泰水がまた出ます。『ピカルディの薔薇』。うれしい……。高橋源一郎の『ニッポンの小説』と森見登美彦『夜は短…

『レベル3』ジャック・フィニイ

郷愁やノスタルジーに惹かれない人間なので、昔は良かったと言われても困るのですが、「青春を少々」は好きです。レベル3 (異色作家短篇集)作者: ジャックフィニイ,Jack Finney,福島正実出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09/01メディア: 単行本 クリッ…

『対岸の彼女』角田光代

いちばん最後のナナコの手紙が素晴らしい。対岸の彼女作者: 角田光代出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/11/09メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 54回この商品を含むブログ (381件) を見る

『夜の公園』川上弘美

川上弘美は怖い。夜の公園作者: 川上弘美出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/04/22メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (126件) を見る

『アイリッシュ短編集 1/晩餐後の物語』

「晩餐後の物語」はおもしろかった。「金髪ごろし」がよくわからなかったんですけど……。晩餐後の物語―アイリッシュ短編集 (1) (創元推理文庫)作者: ウィリアム・アイリッシュ,宇野利泰出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1972/03/10メディア: 文庫購入: 1人…

『さみしいネコ』早川良一郎

定年退職後の楽しい生活。激渋のエッセイかと思ったら、相当茶目っ気のある文章でした。飾らず気取らず、まさに軽妙洒脱。さみしいネコ (大人の本棚)作者: 早川良一郎出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2005/12/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 8回…

『文学全集を立ちあげる』丸谷才一・鹿島茂・三浦雅士

世界文学100巻、日本文学200巻の文学全集のラインナップを考えるという本。何かもうちょっとこう……、手間をかけてもいいのでは……。大体、世界文学が偏りすぎだと思う。もっと詳しい人がいないとだめだよね。文学全集を立ちあげる作者: 丸谷才一,三浦雅士,鹿…

『シロツメクサ、アカツメクサ』森奈津子

異形コレクションに載った作品がメインの短編集。表題作がよかった。シロツメクサ、アカツメクサ (光文社文庫)作者: 森奈津子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/10/12メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (26件) を見る

『シュガーな俺』平山瑞穂

糖尿病小説。主人公=平山瑞穂だと思って無駄にドキドキした。違うんだけど。猫蹴ったらだめー!とか。頭悪い読み方だな……。シュガーな俺作者: 平山瑞穂出版社/メーカー: 世界文化社発売日: 2006/10/20メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログ …

『どちらでもいい』アゴタ・クリストフ

どちらでもいい。投げ出されるように書かれたごく短い物語。何かを拒否するかのような文体に、掴まれる。どちらでもいい作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含む…

『シャドウ』道尾秀介

抜群のリーダビリティによって、ギリギリのところで真相は読者の手をすりぬけていく。大変おもしろうございました。だけど、どうしても好きになれないんだよなあ。「救い」を描くための「不幸」が、あんまりにもあんまりだ。シャドウ (ミステリ・フロンティ…

『EDGE』とみなが貴和

おもしろいおもしろいと聞いていたが、ほんとにおもしろかった。ホワイトハートから出たものが講談社文庫にうつる「十二国記」パターンなわけだが、読み終わって「は、はやく2巻を……!」となったので、2巻以降はホワイトハート版で買います。だって、来年の1…

『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』マーヴィン・ピーク

オヨヨ大統領とか、ほらふき男爵とか思い出して懐かしかった。行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙作者: マーヴィンピーク,Mervyn Peake,横山茂雄出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2000/01/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回こ…

『悪魔の寵児』横溝正史

中休み的な、箸休め的なアレでした。悪魔の寵児 (角川文庫)作者: 横溝正史出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 1974/03/01メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (10件) を見る

『小説修業』小島信夫・保坂和志

うまく語ろうとしない小説家を見ると、どうしたらいいのかわからなくなる。小説修業作者: 小島信夫,保坂和志出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2001/09メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (21件) を見る

『遺す言葉、その他の短編』アイリーン・ガン

読了。すごく目がいい人の小説だと思った。遺す言葉、その他の短篇 (海外SFノヴェルズ)作者: アイリーンガン,Eileen Gunn,幹遙子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (42件) を見る

『狼と香辛料Ⅲ』支倉凍砂

読了。ラブラブですなー。狼と香辛料 (3) (電撃文庫)作者: 支倉凍砂,文倉十出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス発売日: 2006/10/10メディア: ペーパーバック購入: 6人 クリック: 62回この商品を含むブログ (311件) を見る

『諫早菖蒲日記』野呂邦暢

抑制が効いていて渋いのに、15歳の少女から見た世界のきらめきが伝わる。素晴らしい文章力、というか小説力。諌早菖蒲日記 (文春文庫 (190‐3))作者: 野呂邦暢出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1985/08メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (3…

『ハマースミスのうじ虫』ウィリアム・モール

読了。素晴らしいのですが、読んでいてつらくなる小説でした。ハマースミスのうじ虫 (創元推理文庫)作者: ウィリアムモール,William Mole,霜島義明出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2006/08メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (45件) を見…

『ジョン平とぼくと』大西科学

読了。おもしろかった。次も読みます。ジョン平とぼくと (GA文庫)作者: 大西科学,銀八出版社/メーカー: ソフトバンク クリエイティブ発売日: 2006/09/13メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 122回この商品を含むブログ (97件) を見る

『小説・読書生活』関戸克己

再読。小説・読書生活作者: 関戸克己出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2003/11/01メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (14件) を見る

『Fが通過します』佐藤雅彦

書影を見てもよくわからないかもしれませんが、細長い本です。このセンス、佐藤雅彦でしかありえない。ああもうたまらん。眺めてにやにやしてしまう。Fが通過します作者: 佐藤雅彦出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2006/08/01メディア: オンデマンド…

『図書館内乱』有川浩

『図書館戦争』の続編。かゆい。主人公の笠原郁が相変わらず全然本が好きそうに見えなくて、というか、メインの登場人物は誰一人としてそうは見えないんだす。どうしてなのかな。設定上実在の本を出すのは難しいのはわかるんですが、本を読む描写さえないの…

『独学魔法ノート』岡崎祥久

魔法を使いたいんじゃない、それが何かを知りたいだけなんだ。 柔らかで瑞々しく、淡々とした物語。生真面目な13歳のヒロマサ(本名は、博正博)が、魔法について学んでいくのがメインのストーリーではあるけれど、魔法という言葉からイメージする花火のよう…

文芸誌を読みました。

もう11月号が出てるのになんですけど、10月号の感想というか、備忘録です。長いです。 新潮10月号 岡田利規「わたしの場所の複数」 吉村昭「死顔」文學界10月号 車谷長吉「大庄屋のお姫さま」 中原昌也「誰が見ても人でなし」 松嶋ちえ「壺のめぐり」すばる1…

『勝手に広告』中村至男+佐藤雅彦

本を開いて眺めているだけでにこにこしてしまう。中村至男と佐藤雅彦が「勝手に広告」するという、そのまんまの本。鉛筆の森の美しさや、Doleのバナナの楽しさや、これはもう見てもらうしかない。一瞬でこちらの視点を変えてしまう鮮やかな手つきは実に見事…