2005-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『黄金蝶ひとり』太田忠司

読みました。評判が良かったのですっっっごい期待してしまいそれはちょっと間違いだったかも。ミステリーランドの中に同じ仕掛けを使った作品があって、洗練度ではそちらのほうが上。子どもが楽しく読める、ということではこちらのほうが上だと思いますが。…

『文学的商品学』斎藤美奈子

読みました。ファッションから貧乏まで、『細雪』から『キノの旅』まで、小説をカタログとして読み解く評論。おもしろいことはおもしろいんですが、ひとつひとつに対する突っ込みが浅くて、もうちょっと読みたいのになあ、と思う章もいくつかあり。ファッシ…

『凹村戦争』西島大介

読みました。だいぶ時期を逸した読書なので一言だけ、この人の作品がファウストに載っててるのは至極当然だよなあ、ということです。凹村戦争(おうそんせんそう) (Jコレクション)作者: 西島大介出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/03/24メディア: 単行本…

2月に読んだ本。

『凹村戦争』西島大介 『文学的商品学』斎藤美奈子 『黄金蝶ひとり』太田忠司 『むかしのはなし』三浦しをん 『カンバセイション・ピース』保坂和志 『さよならの代わりに』貫井徳郎 『ほうかご探偵隊』倉知淳 『禁じられた楽園』恩田陸 『鏡姉妹の飛ぶ教室…

『むかしのはなし』三浦しをん

読みました。日本昔話を下敷きにした短編集。最初はひとつずつ別個の独立した話なのかと思って読んでいたら、段々と緩やかに話が繋がってきて、ああ、むかしのはなし、というのはこういうことなのか、と納得。特定の個人ではない誰でもない誰かに向けて、名…

『ロスト・イン・トランスレーション』

DVD

観ました。スカーレット・ヨハンソンいいなあ。東京はとてもリアルにうつっていると思います。まあ渋谷から新宿までの東京ですけど。行き場のない感情とか、見えない将来とか、笑わなきゃいけない場面とか、そういうのに疲れてしまっている人にどうぞ。ロス…

『21g』

DVD

観ました。時間軸をぐちゃぐちゃにしてあって、理解するために集中して観ざるをえないのでちょっと疲れた。で、観たけどよくわかんなかった。主役3人の演技はさすがというべき達者さですが。結局言いたいのは、life goes on、ってことでいいのかなあ。ジャッ…

『カンバセイション・ピース』保坂和志

読みました。カバーの写真は佐内正史。この人の写真はすぐわかりますね。中身は、中年の主人公が幼い頃一時期暮らしていた伯父の家に移り住んできた、というだけで、夏から秋になるまでの出来事が出来事ということもなく出入りする人々とともにまっっったり…

『さよならの代わりに』貫井徳郎

読みました。うーん、悪くないんだけど、物足りない。設定上ラスト間際がちょっと唐突な感じになっちゃうのは仕方がないとしても、主人公と祐里が仲良くなっていく過程がいまいち見えなくて、もうちょっと甘酸っぱい描写があればよかったかなあ、と思います…

じゃぱんさーきっとに行ってきたよ。

JAPAN CIRCUIT vol.21に行ってきました。楽しかったです。 キャプテンストライダムは、予想外の楽しいロックでウキウキですね。ドラムの人がめちゃくちゃ笑顔でやってたのがよかった。癒されます。CD買おうと思います。 椿屋四重奏は、友達からCDを借りて予…

『メシアの処方箋』機本伸司

読みました。ヒマラヤの奥から何か出てきたー、の序盤はともかく、メシアを実際につくる計画の段になると化学なんてとんでもない生物すら授業とってただけの理科音痴にはちょっと厳しかった。それから終盤に向かって登場人物が増えていくんですが、名前だけ…

『鏡姉妹の飛ぶ教室』佐藤友哉

読みました。佐藤先生待望の新刊ですよ。ちなみにWEB連載はPDFで読むのがしんどいので3回くらいで諦めた口です。連載なので、味わって読んだり前後の関係を考えたりしながら読むものではありません。次どうなんの?ってページをめくる手が止まらないくらいの…

『禁じられた楽園』恩田陸

読みました。あー、怖かったー。こんな怖い話だとは知らなかったので余計に。『六番目の小夜子』の劇のシーン、あれを10倍怖くした感じ。腑に落ちない点もあるんですが、個人的に恩田陸作品の中ではかなり好きなほうです。装丁は何となく耽美なにおいがしま…

『ほうかご探偵隊』倉知淳

読みました。今まで読んだミステリーランドの中でいちばん、青い鳥文庫に入っていても違和感がない作品。こういうこまっしゃくれたこという子いるよねー。ていうか自分自身が難しい言葉とか使いたがる子だったわけですけれども。謎とその解決もごくごく穏当…

『『ギロチン城』殺人事件』北山猛邦

読みました。相変わらず北山らしいバランスの欠けた作品。図を見れば一目でわかる!式の物理トリックも相変わらずで素晴らしい。ただ全体的に小粒、というか、殺人が起こってからがちょっと駆け足だったかな。より丁寧に書き込めば、ラストがもっと生きてき…

『豚を盗む』佐藤正午

読みました。嘘だかほんとだかわからないことで定評のある佐藤正午のエッセイ。疑い始めるとあれもこれも嘘ではないかと思ってしまう。いや、嘘というか、フィクション。作品としてエッセイを作っている感が非常に強いのは何ででしょう。タイトルの、豚を盗…

『松浦純菜の静かな世界』浦賀和宏

読みました。4冊買ったうちのこれから始めてみた。久々の浦賀和宏の長編。うまくなったなあ、と思いました。コアは変わっていないのだけれど、文章や構成がすっきりしていて読みやすい。饒舌でもないし、特殊能力を持っているわけでもない、愛を信じることが…

『ふしぎな図書館』村上春樹/佐々木マキ

つくりがちっちゃくてかわいらしく、箱から取り出した本体はふかふかで、それだけでもう幸せな気分に。中身は既出の短編。図書館、羊男、ドーナツ、喋れない少女。こんな終わり方だっけ?ふしぎな図書館作者: 村上春樹,佐々木マキ出版社/メーカー: 講談社発…

ばたばた。

毎日ばたばたしてます。思うように物事が進まないし、自分の時間がとれないし、読みたい本が溜まっていくし、部屋は汚くなる一方だし、どうにもうまくないです。でもまあ、生きてます。楽しいこともしんどいこともあって、好きな人も嫌いな人もいて、たぶん…

新井千裕

の新刊が出るんですね?*1わー、予約してくる!!それにしても『恋するスターダスト』つうのはすごいタイトルだな。あと、 引きこもりの青年が、逆上がり教の鉄棒調査員として、全国をまわって、さまざまな不思議な光景に出会う。 というあらすじに無理やり…

『螢』麻耶雄嵩

読みました。ええー。これはダメだよー。仕掛けはおもしろいと思う。でも見せ方がダメすぎ。文章が下手なのに気をとられて、内容が頭に入らない。人間関係も館の雰囲気も伝わってこないから、最後まで読んでも、ふーん、で終わってしまう。もっとうまい書き…

『ちーちゃんは悠久の向こう』日日日

読みました。この小説嫌い……。淡々とした文章は確かにうまいし、話の歪みっぷりも結構好きで、読んでいる最中は、おお、と思っていたのですが、読み終わってしばらくすると何かムカムカする。何だろうな、主人公のおかれた境遇を描くときの、慎重さの見えな…

津原泰水サイン会

行ってきました。何故か、椅子が用意されていて(読者のためにですよ)、サインしていただいている間目の前に座って待つ、という……。整理券の番号が1番だったので(実際に並んだのは結構後ろのほうだったですが)、ちょっとだけサービスしていただきました。…

『ブラック・ベルベット 神が見棄てた土地と黒き聖女』須賀しのぶ

読みました。須賀しのぶの新シリーズ。女の子3人組が主人公で、須賀しのぶにしては女子率高し。しかしいろいろ伏線ばらまいてるんで、これから男前と陰謀がいっぱい出てきて世界の危機に突入するに違いないです。ブラック・ベルベット―神が見棄てた土地と黒…

指輪物語王の帰還特別延長戦

を買ってきたけど観る時間がなーいーよー。あと須賀しのぶの新シリーズと『グランド・フィナーレ』買いました。2月は買うもの多いなあ。もさもさ。

『犬は勘定に入れません』コニー・ウィリス

読みました。めちゃめちゃ読むのに時間かかったけど、おもしろかった。SF、時代物、ミステリ、恋愛、全部てんこ盛り。盛りすぎ。でもおもしろいのだよ。映画になったらもっと楽しそう。犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎作者: コ…