『カンバセイション・ピース』保坂和志

読みました。カバーの写真は佐内正史。この人の写真はすぐわかりますね。中身は、中年の主人公が幼い頃一時期暮らしていた伯父の家に移り住んできた、というだけで、夏から秋になるまでの出来事が出来事ということもなく出入りする人々とともにまっっったりと語られます。語り口がまっっったりしているので、読んでるほうもまっっったりして、それが心地よいです。急いで読まされる感じがなくて、でも読み終わってからも、ああ続き読まなくちゃ、と普通に思ってたり。たまに人の家に遊びに行くと、自分の家と違うにおいに結構びっくりしたりしませんか。そういう人の家のにおいがする小説でした。

カンバセイション・ピース

カンバセイション・ピース