2006-07-30から1日間の記事一覧

『流血女神伝 喪の女王4』須賀しのぶ

相変わらず、これだけのページ数に波乱万丈な展開がこれでもかとてんこ盛りで、ああカリエどうなっちゃうのかしら……、とやきもきするシリーズであります。喪の女王 4 流血女神伝 (流血女神伝シリーズ) (コバルト文庫)作者: 須賀しのぶ,船戸明里出版社/メーカ…

『死者の書』ジョナサン・キャロル

ジョナサン・キャロルのデビュー作。亡くなった作家の伝記を書くためにその作家が住んでいた町に行った青年の顛末、なわけですが、こんなことをこんなふうにぺろりと書いてしまうこの人は何なんだろうなあ。すごく変なのに、おもしろくて、どうしてくれよう…

『殺人者の烙印』パトリシア・ハイスミス

僕が買ったの、こんなにポップなカバーじゃなかったんですけど。いや、これは違うだろう、というくらい、延々と続く嫌な緊張感はさすがにハイスミス。登場人物の扱いがあまりにひどいのもさすがにハイスミス。じっとりと手に汗握りたい方におすすめ。殺人者…

『読書癖 3』『読書癖 4』池澤夏樹

地に足がついていながら軽やか。こういう人の本を読む話を読むのは、ある種最上の楽しみであると思う。読書癖〈3〉作者: 池澤夏樹出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1997/07メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (5件) を見る読書癖〈4〉作…

『恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。』角田光代

角田さんのエッセイには、人事とは思えない何かがあふれている。良い意味ですごくふつうの人。おそらくその「ふつう感」は、意識して保っているものだと思うのですが。 しかし昨日の三浦しをんとのトークショーで見た本物の角田さんは非常にかわいらしい人で…

『文章探偵』草上仁

カルチャースクールで小説講座の講師をする主人公が、文章探偵となって事件を推理するミステリ。たぶん。誤字脱字誤変換あるいは変換の癖から書き手を推理するのはよろしいんですが、いくらなんでも推理する材料となる文章に誤字脱字が多すぎる。10行くらい…