『象られた力』飛浩隆
読みました。飛浩隆の初短編集だそうです。『グラン・ヴァカンス』での噎せ返るようなイメージはこれにも十分にあって、珍しくコミカルな「呪界のほとり」も、土と緑とかすかに甘いにおいがするような「夜と泥の」も、図形が感情を呼び起こす「象られた力」も、どれも素晴らしいのですが、ミステリ読みに薦めるならやはり「デュオ」でしょうか。ああ、ピアノの音が聞こえるようですよ。
- 作者: 飛浩隆
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/09/08
- メディア: 文庫
- 購入: 20人 クリック: 110回
- この商品を含むブログ (240件) を見る