2010-04-10から1日間の記事一覧

『吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日』森光子

親の借金の形に吉原に売られ、そこを脱出するまでの花魁の手記。大正時代のリアルですよこれ。鋭い観察眼と意志の強さを持った類い稀な人物だったからこそ、逃げ出すことができたんだろうなあ。吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日 (朝日文庫)作者: 森光子出版社/メ…

『逆に14歳』前田司郎

老人じゃない人が書いた老人小説は嘘っぽくなりがちなんだけど、老人じゃない自分が読んで老人的リアルさが感じられるのはやっぱり身体性が織り込まれてるからなのかなあと思う。演劇の人の小説を読むといつも身体性という言葉を思い浮かべてしまう。思考す…