『ジェイン・エア』シャーロット・ブロンテ

初古典新訳文庫。そそられるラインナップではあるのですが、デザインがあんまり好きじゃなくて……。ジェイン・エア自体は、20年ほど前に、NHKでやっていた映画で見た記憶があります。調べてみたら、BBC版っぽいですね。そのときの勝手なイメージから、ロチェスターはこわい!と思い込んでいましたが、小説をきちんと読んでみたら、ロチェスターったら、徹頭徹尾ジェインにめろめろじゃないですか。ジェインもらぶらぶじゃないですか。こんな話じゃなかったはず……、と思っていましたが、考えてみると、同時期に見た『サウンド・オブ・ミュージック』がまざっている可能性大です。ラストシーンは、あまりのらぶさにかゆいと思いつつ、うっかり感動してしまうので要注意。しかし、この結末が、自立した女性としてのジェインをそのままに生かしておくために必要な物語上の要請であったとことを思うと、溜め息が出るのも止むを得ず、という感じです。今でも大して変わってない気がする。

ジェイン・エア(上) (光文社古典新訳文庫)

ジェイン・エア(上) (光文社古典新訳文庫)

ジェイン・エア(下) (光文社古典新訳文庫)

ジェイン・エア(下) (光文社古典新訳文庫)