『蝶のゆくえ』橋本治

短篇集。児童虐待、嫁姑、OLの友人関係等々、扱うテーマは非常に通俗的というかワイドショー的なものばかり。丹念に、静かに行動と感情をトレースされていく人々は、ふつうのひとたちで、想像もできないようなことをしているわけではない。わかる、わかるような気がするけれども、著者の丁寧な手つきが怖い。どうしてそこへ入っていくの。

蝶のゆくえ

蝶のゆくえ