『ゆれる』西川美和
常々、兄弟というのは、いちばん最初に出会う「他人」であり、いちばん最初に学ぶ「関係」であると思っている。否応なしに巻き込まれる「他人」との「関係」は、時に心地よく、そして実にしばしば抜き差しならない状況に陥ってしまう、という実感。
さて、この映画のDVDをお借りして観て、これがもう素晴らしかったので、監督である西川美和が書いた小説も読んでみました。映画で描けなかったことを詰め込むような自己満足な感じになってしまっているかと思いきや、これはこれでなかなか。映画のインパクトが強すぎるので、小説としてどうかがよくわからなくなってるんですが*1、猛のモノローグのシーンのような言葉の使い方が、感傷的なのに甘くなくて良かった。あと智恵子と母親の関係がリアルすぎて怖い。映画も小説もどちらもおすすめです。
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*1:記憶をなくして、小説→映画の順で味わってみたい。