『東京バンドワゴン』小路幸也

うーん、ぬるいな……。もちろんこれは「ホームドラマ」を目指して書かれたもので、このぬるさも計算のうち、なんでしょうけれども。都内の下町にある古本屋兼カフェを営む一家が、あっちへ行ったりこっちへ行ったり、謎ときっぽいことをしてみたり。古本屋という設定もカフェという設定も大して生かされてないのが解せない。もっと本の話とかおいしい食べ物とか出してほしかったよう。あと、語り口がわざとらしすぎて、何故素直に三人称を選択しなかったのかも不思議です。

東京バンドワゴン

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