『LOVE or LIKE』
『I love you』と同じ、男性作家による恋愛小説アンソロジー。れんあいしょうせつなんて多かれ少なかれ痛々しいものですが、痛々しいよりも最早イタいとしか言いようがない作品の数々に笑うしかありませんというか、これでいいのか君たち……。しかし中田永一の「なみうちぎわ」だけは一読の価値ありです。
- 「リアルラブ?」石田衣良
- 手抜きすぎ。これを臆面もなく活字にする根性がすごいと思う。俗っぽさについていけない。
- 「なみうちぎわ」中田永一
- 他の作品とレベルが違いすぎる。「百瀬、こっちを向いて」も傑作だったが、これも素晴らしい。実に素晴らしい。さりげない伏線も、行き届いた文章も、文句のつけようがありません。
- 「ハミングライフ」中村航
- 「ノン・マッチョで、ヤンキーでもファンシーでもなくて、自分のことオイラとと呼ばない人。」の一文で吹いた。ノン・マッチョも相当意味不明だが、自分のことをオイラと呼ぶ男って、何のファンタジーだよ。全体的に頭がお花畑。
- 「DEAR」本多孝好
- まあまあだけど、おもしろくはない。
- 「わかれ道」真伏修三
- センスが古すぎる。勘弁して。真剣にマジとルビを振らないで、お願いだから。
- 「ネコ・ノ・デコ」山本幸久
- ぐーぐるさんで検索かけること、ふつうは「ググる」と表記すると思うんですよ。これの何が「LOVE or LIKE」なのかがわからない。