『書物の運命』池内恵

20代で大佛次郎論壇賞を受賞した気鋭のアラブ学者。読書家にとっては池内紀の息子、と言ったほうが通りがいいかもしれない。ノンフィクションの書評を中心に本についての文章を集めたこの本では、歪みのないバランス感覚と、シンプルで読みやすい文章、さりげないユーモアを味わうことができます。頭が良く、真っ当な感性を持つということは研究者としては大変なことだと思うのですが(わりにえげつない世界なので……)、これからも活躍してほしいものです。がんばってください!(小学生風に〆)

書物の運命

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