『日本語ぽこりぽこり』アーサー・ビナード

第21回講談社エッセイ賞受賞作。「閑さや岩にしみ入る蝉の声」、という句の話が出てくるのですが、言われるまではふつうに蝉はたくさんいて四方八方から聞こえてきていると思っていたのに、考え出すと別に蝉1匹でもいいような気がしてきて、頭がぐるぐるに。おそらく意図してそのように書いているのだと思いますが、わりとお手本的に「日本語に堪能な外国人の書いたエッセイ」という感じで、賞をとるにふさわしい良く出来た本でした。

日本語ぽこりぽこり

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