『文盲 アゴタ・クリストフ自伝』アゴタ・クリストフ
自伝とはいえ、人生をなぞるように綴られるのではなく、研ぎ澄まされた文章で、切り取られた時間が語られる。ハンガリーで生まれ、亡命してフランス語圏に行った彼女は、フランス語を敵語であると言い、フランス語で書くことは挑戦であると言う。もちろんすべてを理解できるわけではないが、それと真剣に対峙する人にとっては、書くことは常に自分の中の「敵語」と向き合い、挑戦することなのではないか、と思う。
- 作者: アゴタ・クリストフ,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/02/15
- メディア: 単行本
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