『春待ちの姫君たち』友桐夏

白い花の舞い散る時間』でリリカル・ミステリーという新ジャンルを開拓したと言ってはちょっと過言ですが何故か話題になった友桐夏の2作目。女子中学生が揉め、女子高校生になっても揉める学園ミステリ。ミステリか?ミステリにしては仕掛けが中途半端すぎるし、学園ものにしては雰囲気が暗すぎる(そういう意味では恩田陸の『麦の海に沈む果実』なんかに似ているかもしれない)。何なんだこれは。そのうち一般向けに「上がり」そうな作家さんではありますね。