『デウスの棄て児』嶽本野ばら

読みました。天草四郎を題材にした小説。これはだめですね。嶽本野ばらはロマンティックな/狂気の共依存関係を描く作家であり、この作品においては「デウス」という存在と天草四郎の関係がそれに当たるのでしょうが、実在しカリスマであった人物を選んだ時点で登場人物が増えすぎ焦点がぼやけてしまったように思います。そのせいで感動的なラストが唐突に感じられるのがもったいない。

デウスの棄て児

デウスの棄て児