『荒野の恋 第1部』桜庭一樹

読みました。読んでて、懐かしい、というか、こそばゆい、というかそんな気分に。ジャンルとして少女小説が最盛期を迎えていた(と思う)1990年頃のコバルト文庫に入っててもおかしくない、ある意味正統派。これが今ファミ通文庫というレーベルで出たことに何とも言えないアレがあります(ただ時代が1回転半しただけかも)。大きいお兄さんたちはこれを「発見」するんだろうか。12歳の少女の描き方がわかりやすさも含めて実に巧みなだけに余計複雑な気分です。まあおもしろいんですけど。個人的にあのラストは納得いかん、ので第2部で荒野がどんなはっちゃけっぷりを見せてくれるのか今から楽しみです。

荒野の恋〈第1部〉catch the tail (ファミ通文庫)

荒野の恋〈第1部〉catch the tail (ファミ通文庫)