『三月生まれ』伊井直行

今年の初め、『青猫家族輾転録』を読んでから、『愛と癒しと殺人に欠けた小説集』『お母さんの恋人』『濁った激流にかかる橋』『服部さんの幸福な日』と、さかのぼるように少しずつ伊井直行作品を読んでいるわけですが、いやあ、実にとらえどころがない。あえて正体をつかまれないようにしているような慎重さがあります。いくつかの作品にゆるやかな繋がりがあるようなので(同じ町が舞台、登場人物の血縁等)、再読しないとだめですね。今のところ、外れた、という感触はないので、好きだしうまいと思うのですが、やっぱりよくわかんない。

三月生まれ

三月生まれ