『テヘランでロリータを読む』アーザル・ナフィーシー

テヘランでロリータを読む、その実際の読書会部分はあまり書かれていなくて(おそらく踏み込んで書くと問題があることもあるのだろうと想像するのだけれど)、一方通行の言葉しか語れない若者を相手に英米文学を教えたり、抑圧の中で小説を読むということがどんな意味を持つのか、というようなことが書かれている本でした。とにかく読んでいる間、揺さぶられ続けた。もちろん、自分は戦時下にいるわけではないけれど、ひたすらに小説に手を伸ばし、その世界を感じたいと思う気持ちはよくわかり、それは、自分自身を抑圧しているものを感じることでもありました。知りたい、という気持ちを持つ人は読むべき本。

テヘランでロリータを読む

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