『逃げてゆく愛』ベルンハルト・シュリンク

読みました。『朗読者』のベルンハルト・シュリンクの短編集。文章自体には曖昧さもなく、ただ簡潔に、明晰に書かれていて、それゆえに書かれていない部分がくっきりと伝わってくるのです。特に、ドイツ人男性とユダヤ人女性の恋物語を描く「割礼」は、すごい密度で読み終わったあとの余韻にくらくらしました。

逃げてゆく愛 (新潮クレスト・ブックス)

逃げてゆく愛 (新潮クレスト・ブックス)