『犬はどこだ』米澤穂信

読みました。同時期に出たクドリャフカとどうしても比べてしまうわけですが、僕はこっちのほうが断然好きです。はじめのほうは、またゆるゆると日常の謎系の話を繋いでいくのかと思いながら読んでいましたが、あにはからんや*1、退屈な調べものが終わった後半の畳み掛けるような展開が素晴らしいです。しかし、何かを思い出すなあ、と思って読んでいましたが、若竹七海の『悪いうさぎ』に似ているような気がしますね。巻き込まれ型探偵が、人を探して、最後は山で決着、タイトルに動物、という。『さよなら妖精』『犬はどこだ』の米澤穂信ダークサイドもしくは黒米澤(大して黒くはないけど)が好きな人は若竹七海も読むといいですよ。

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

*1:意味はよく知りませんが使ってみたかった。