『終戦のローレライ 4』福井晴敏

読みました。長かった、長かったよママン……。とにかく無駄に長いのですよね。おもしろいし泣けるんだけど、長さのわりにパウラと折笠のつながりが全然伝わってこないのは問題だよな。そのせいで終章がすごい蛇足に見える。明らかに艦長とか掌砲長のが思い入れたっぷりに描かれていて、そうしたくなる気持ちはわかるけどそれじゃ小説としてまずいだろうよ、と思うのですが。戦争、それも敗戦というテーマをがっつり書いておもしろく仕上げ、たところまでは良かったですが、読後には何にも残らなくて、そのさっぱり感はある意味すごい。やっぱりこれは、冗長なジャンプ、もしくは、リアルなガンダム、として消費するのが正しい道かな。映画も観に行こうっと。

終戦のローレライ(4) (講談社文庫)

終戦のローレライ(4) (講談社文庫)