2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『ジェイン・エア』シャーロット・ブロンテ

初古典新訳文庫。そそられるラインナップではあるのですが、デザインがあんまり好きじゃなくて……。ジェイン・エア自体は、20年ほど前に、NHKでやっていた映画で見た記憶があります。調べてみたら、BBC版っぽいですね。そのときの勝手なイメージから、ロチェ…

なおきしょうをよそうします!

ぜんぶ読んだ!だから!こんな機会でもなけりゃ読むことのなかったであろう警察小説をふたつも読んでしまって大変だった……、おもしろかったけど……。 本命・桜庭一樹『私の男』、対抗・佐々木譲『警官の血』、大穴・古処誠二『敵影』でひとつお願いしたい。読…

『いつか王子駅で』堀江敏幸

堀江敏幸は、とてもよく晴れた日に、近所の川の土手を家族と散歩しているような小説を書くと思う。ほとんど完璧に幸福な世界。ほとんど完璧なのに、ほんの少しだけ憂いがあって、それがこの瞬間を幸福に思う気持ちに拍車をかける世界。素晴らしく、好き、な…

『笑う招き猫』山本幸久

女子お笑い芸人の青春を嫌味なく書いていて(色恋沙汰がぎりぎりまで抑えられているのがよい)、なかなかおもしろかったんです。おもしろかったんですけど、テレビのお笑いに対する目線がちょっともやもやする感じでした。そしてそのもやもやする感じを解説…

『分冊文庫版 魍魎の匣』京極夏彦

映画見るしな、と思って再読したのですが、やっぱり京極堂は時々読むとすごいおもしろいしすごい速く読めるね。驚異的です。シリーズ最高傑作は鉄鼠だ派なので、いちばんとは言わないけれど、魍魎もたいへん楽しかった。あと、今回初めて分冊文庫版を購入し…