2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『あしたはアルプスを歩こう』角田光代

あー、この番組見たかったなー。三浦しをんのバリ編もなー。角田さんと知り合いになりたい。あしたはアルプスを歩こう (講談社文庫)作者: 角田光代出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/07/14メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (35件) を見る

8月に読んだ本。

27冊でした。夏休みあったけど、そんなに読まなかったな。もっとどっぷりする予定だったのに。かわりに早寝早起きの習慣を身につけました。最近は12時前にはだいたい寝てます。さて、8月に読んだ本の中ではもう何と言っても『囚人のジレンマ』です。ちょっと…

『老いるということ』黒井千次

老年は青年を映し出す鏡です。(中略)いかに老いるかは、老い始めた人にとってより、むしろ若い人々にとって一層深刻な問題なのです。 老いにはまだまだ遠い自分でも、老いることについて考えることはあります。祖父母が老いてゆくのを見、父母が老いに近づ…

『読書と社会科学』内田義彦

経済学者の書いた、どのように本を読むか、また本を読むことを通して得たものをどのように表していくか、ということに関する本。大きく分けて、前半部分には一般的な読書に関する話、後半部分は学生向けの話が収められています。耳が痛い言葉がいっぱいだっ…

『バーチウッド』ジョン・バンヴィル

おもしろかったけどよくわかんなかったよー。狂った家族のもとバーチウッドで成長する第1部、そこを出てサーカスで暮らす第2部、放浪の末バーチウッドに戻ってくる第3部、で書かれているんですが、どうもこの語り手が信用できないんじゃないかという気がして…

『流血女神伝 喪の女王7』須賀しのぶ

次で最後……、次で最後か……。思えば帝国の娘から8年、大きく間が空くこともなく、よくぞここまで……(ちょっと感極まってる)。さみしいけど、次の巻を楽しみに待ちたいと思います。喪の女王 7 流血女神伝 (流血女神伝シリーズ) (コバルト文庫)作者: 須賀しの…

『ソロモンの犬』道尾秀介

道尾秀介の書く青春ミステリ。全体的に見れば及第点だと思うが、相変わらずの微妙なキャラといい、うーん……と黙り込むしかない仕掛けといい、小説っぽくしてみました!みたいながんばりが見える無駄に直喩が多い文章といい、個人的にはギリギリで不可をつけ…

『マリア様がみてる 仮面のアクトレス』今野緒雪

表紙の祐巳の顔がいくらなんでも幼すぎると思う。小学生みたいに見えます。マリア様がみてる 24 仮面のアクトレス (コバルト文庫)作者: 今野緒雪,ひびき玲音出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/06/30メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (28…

『マリア様がみてる くもりガラスの向こう側』今野緒雪

お正月編。マリア様がみてる 23 くもりガラスの向こう側 (コバルト文庫)作者: 今野緒雪,ひびき玲音出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/03/31メディア: 文庫 クリック: 10回この商品を含むブログ (246件) を見る

『マリア様がみてる 未来の白地図』今野緒雪

いつまでも祐巳の妹問題でぐだぐだしてるので、読むのをやめてましたが、久しぶりに読むとおもしろいですね。年に1回まとめて読むのがいいかも。ちなみにまだぐだぐだしてます。なげーよ。マリア様がみてる 22 未来の白地図 (コバルト文庫)作者: 今野緒雪,ひ…

『ナイチンゲールの沈黙』海堂尊

うわあ……。評判通りいまいち。漫画みたいなキャラとストーリーでそれはいいんですが、田口先生も不定愁訴外来もほとんど関係ないじゃないですか。どういうことなんだ。しょうがないから、おもしろいと言われている『ジェネラル・ルージュの凱旋』も読むか。…

『囚人のジレンマ』リチャード・パワーズ

父親が正体不明の病気を患っているのに、どこが悪いのか聞けない、病院に行くように言えない、つまりは事態が決定的なものになってしまうことを避けようとする家族、謎かけとゲームによって家族とコミュニケーションをとろうとする父親、囚人のジレンマとい…

『蝶のゆくえ』橋本治

短篇集。児童虐待、嫁姑、OLの友人関係等々、扱うテーマは非常に通俗的というかワイドショー的なものばかり。丹念に、静かに行動と感情をトレースされていく人々は、ふつうのひとたちで、想像もできないようなことをしているわけではない。わかる、わかるよ…

『ZOKUDAM』森博嗣

すかし系森博嗣。がお好きな向きにはたまらないZシリーズまさかの第2作。表紙を見ていただければわかるよーに、がんだむっぽいものに乗って戦います。うそです。だいたい主人公がロミ・品川って何なの、そのネーミング。敵側はわりあい普通の名前なのに。『Z…

『離れた家 山沢晴雄傑作集』

ミステリらしいミステリを読んだな、という気分にしてくれる本。表題作のみっしり感というか、ぎりぎりまでトリックを詰め込みましたというようなつくりもすごいが、ふたつでセットの「神技」と「厄日」の変なところが好み。メタだし。しかし「厄日」を新人…

『枯木灘』中上健次

解説書がほしい……。決して難解なわけではないんですが、読み取れてない気がする。意味は抜きにして、方言とか、人間関係の濃さとか、そういうのは楽しみました。方言でこられるともうマジックリアリズムとしか思えません!(あたまわるい) 『岬』『地の果て…

『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』ブルボン小林

ブルボン小林について解説が必要ですか?ノン!というくらいメジャーな存在(自分の中で)。もっとブルボン小林で本を出してほしい。それはさておき、ゲームの本かあ、ゲームやらないしなあ……、と買いあぐねていた本書ですが、ちょっと立ち読みしたら、常識…

『短篇小説講義』筒井康隆

岩波文庫に入っている短篇集から、ディケンズ、アンブローズ・ビアス、マーク・トウェイン等々を俎上に、短篇小説について語る本。1990年に出たものですが、最初の章で述べられている短篇小説が芸道化、お稽古ごと化しているという指摘は今も有用でしょう。…

『2週間で小説を書く!』清水良典

エクスクラメーションマークまで付いておりますが、これを読んで2週間毎日課題をこなしても、小説が出来上がるわけじゃありません。小説を書く基礎体力が付いたら儲け物、くらいかな。で、小説を書かない我輩が何故これを読んだのかというと、小説の書き方の…

『酔って言いたい夜もある』角田光代

読んでたら飲みたくなって、まあいいかと飲んでたら、19時前なのに完全な酔っ払いがいますよ。まあいいじゃないの。だいたい毎日酔っ払いだし。酔って言いたい夜もある作者: 角田光代出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2005/08/23メディア: 単行本(ソフトカ…

『狼と香辛料 5』支倉凍砂

ホロとロレンスがらぶすぎてかゆい!なんだこれ!狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)作者: 支倉凍砂,文倉十出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2007/08メディア: ペーパーバック購入: 2人 クリック: 252回この商品を含むブログ (243件) を見る

『浮世でランチ』山崎ナオコーラ

生きるのが大変そうな女子(25歳は女子。今の時代)の話。中学生のときに女の子を好きになったり、神様と文通していたり、大人になって会社に入ったはいいものの公園でひとり昼ごはんを食べたり、そこを辞めたあとに東南アジアに行ったりと、痛々しい行動満…

『雪沼とその周辺』堀江敏幸

味わい深い。税込み380円の、いまどきその値段で、と驚くような薄い文庫本。雪沼とその周辺に住む、もう若くはない人たちと、もう新しくはない道具を描き出す染み入るように静かな言葉を読んでいくうちに、つぷりつぷりと雪沼に沈んでいく。大げさな仕掛けは…

『株式会社ハピネス計画』平山瑞穂

婚約を破棄され会社をクビになり、やる気もなく地元でニートしてる主人公28歳が、巻き込み型同級生に巻き込まれ云々。いつぬろぬろしたものが出てくるのかなァ、と思って読んでいましたが別に出てきませんでした。ちょっと間違えた。もっと思い切りよく人外…

『赤石沢教室の実験』田代裕彦

んむー。二人称の語りと一人称の語りが交差する時点で、もうこれは、という感じで半分くらい読んだら結末はわかってしまうのに、それからが薄くて長い。変なキャラクタ描写と中学生みたいな希死念慮が延々と続くわりに情景描写が少なく、何を楽しみに読めば…

『桜庭一樹読書日記』桜庭一樹

日記と本の話という2大好物が合わさった素晴らしい本。毎月ウェブの連載を楽しみに読んでいるのだけれど、やはり紙でも読みたい。読んでいる本が、自分と重なるところもあり、重ならないところも多くあり、これから読みたい本がばんばん増えて嬉しい。あ、桜…

『指先からソーダ』山崎ナオコーラ

『人のセックスを笑うな』が好感触だったので、新刊のエッセイ集を読んでみた次第。お、この写真は、と表紙が気になったのでチェックすると、やはり梅佳代。人気ですね、梅佳代。さて、内容は、朝日新聞で連載したエッセイが前半に、後半がそのほかのこまご…

『はじめての文学 宮本輝』

個人的に宮本輝といえば、「星々の悲しみ」です。久しぶりに読んでこれはやはり好きな小説だと思いました。『青が散る』『幻の光』『彗星物語』なんかは読んだ記憶があるのですが、短編はほとんど読んだことがないと思われるので、なかなか新鮮な気持ちでし…