2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『スコットくん』フジモトマサル

ペンギン。シニカルかつかわいいもの好きにおすすめ。スコットくん (中公文庫―てのひら絵本 (Pふ2-2))作者: フジモトマサル出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/04メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (12件) を見る

『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』ポール・オースター

リアルであること。きれいにオチた話よりも、よくわからないまま放り出される話のほうが心に残る。シングルマザーと停電の話がいちばん好き。ナショナル・ストーリー・プロジェクト作者: ポール・オースター,柴田元幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/06…

『人面瘡』横溝正史

おもしろかった。人面瘡 金田一耕助ファイル 6 (角川文庫―金田一耕助ファイル)作者: 横溝正史出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1996/09/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (23件) を見る

『犬神家の一族』横溝正史

おもしろかった。あの湖から足が突き出してる映像の意味がわかってよかった。犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)作者: 横溝正史出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 1972/06/12メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 45回この商品を含むブログ (114件)…

『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹

村上春樹は短編だと真っ直ぐに体の中に入り込んでくる。かえるくん。神の子どもたちはみな踊る作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/02/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 82回この商品を含むブログ (82件) を見る

『特別料理』スタンリイ・エリン

想像力が怖い。想像力のない人が怖い。特別料理 (異色作家短篇集 2)作者: スタンリイ・エリン,田中融二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1985/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る

『怪盗グリフィン、絶体絶命』法月綸太郎

正しく児童向け。リーダビリティ命。怪盗グリフィン、絶体絶命 (ミステリーランド)作者: 法月綸太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/03/17メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 13回この商品を含むブログ (110件) を見る

『文芸時評という感想』荒川洋治

通常こういった類の様々な小説についての文章を読むと、書かれている小説が読みたくなるものだが、今回付箋を付けたのはすべて荒川洋治自身の言葉だった。詩人だからなのか。文芸時評という感想作者: 荒川洋治出版社/メーカー: 四月社発売日: 2005/12メディ…

『ジェイン・オースティンの読書会』カレン・ジョイ・ファウラー

結局読書会って何なの。ジェイン・オースティンの読書会作者: カレン・ジョイファウラー,Karen Joy Fowler,矢倉尚子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2006/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 41回この商品を含むブログ (67件) を見る

『あほらし屋の鐘が鳴る』斎藤美奈子

そういえばUNOなんて雑誌もあったね。あほらし屋の鐘が鳴る (文春文庫)作者: 斎藤美奈子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/03/10メディア: 文庫 クリック: 11回この商品を含むブログ (39件) を見る

『正直じゃいけん』町田康

町田康的自意識のあり方。見た目ふつうの人。あるいは、見た目すかしてる人。正直じゃいけん作者: 町田康出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2006/01メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (62件) を見る

『アトモスフィア 2』西島大介

もうもうもう、今年のびっくり大賞は決まりですね!良い悪い抜きでまったくニュートラルに「すごい」というしかないラストでした。分身分身。アトモスフィア (2) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)作者: 西島大介出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/04/…

4月のまとめ。

サボってた分は一言感想ですませてみました。23冊。ベストは『デス博士の島その他の物語』。何かすごいアレは『アトモスフィア 2』に。横溝計画は順調にずれこんでます。次は『夜歩く』。5月は行き当たりばったりでもできるだけたくさん本を読みたいです。

『念力家族』笹公人

あの夏の石段の上僕の背を押した少女よ どうしてますか 念力家族作者: 笹公人出版社/メーカー: インフォバーン発売日: 2004/08/31メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (24件) を見る

『意味がなければスイングはない』村上春樹

音楽雑誌に書くという気負いのせいなのか、ただ単にそうとしか表現できないものがあるのか、よくわからないのですが、「スポンティニアス」とカタカナで書かれて即座に意味をつかむことができるのがジャズ方面ではふつうのことなのでしょうか。しかしまあ、…

『デス博士の島その他の物語』ジーン・ウルフ

正直に言えば、読むのが大変だった、すごく。とにかく「何が起こっているのか」を理解することが簡単にはできないようになっていて、それを乗り越えられたとしても、ん?ここ?でいいの?みたいな戸惑いが常にある。「アメリカの七夜」と「眼閃の奇蹟」なん…

『宗教が往く』松尾スズキ

松尾スズキによる処女長編。「何故小説を書くことになったか」を延々と説明する前書きに始まり、真ん中らへんはセックスドラッグ演劇(という言葉から一般的に想像されるものを82%だめにしたもの)の小説になりきれない部分が小説な感じのもの、落としどこ…

心を入れ替えます。

ここんとこサボっててすみませんでした。

MYSCONに行ってきました。

海外企画中及び深夜に、オレに何か本をオススメしたまえよ、という趣旨のもと、皆様にいろいろおうかがいしましたことをリストにしました。(読んでみたいものとして、海外モノ、短編集、ちょっと毒、ひねくれてる、などのキーワードをあげてみました。途中…

『夏期限定トロピカルパフェ事件』米澤穂信

やー、よかったよかった。おもしろかったです。前作『春期限定いちごタルト事件』で感じたしゃらくささがきちんと処理されていて良かったな、と。『夏期限定トロピカルパフェ事件』というタイトルを思うと感慨深くなる部分もあり。早くも次回作が楽しみにな…

『砂漠』伊坂幸太郎

うーん……。この物語を「ただのよくできた青春小説」ではなくしているものはやはり西嶋の存在によると思うのだけれど、僕はどうしてもこのような人物を受け入れることができないので、読んでいてとてももやもやした。まあでも「よくできた青春小説」だと思い…

『象の消滅』村上春樹

アメリカで出された短編選集を逆輸入した本。かなり手が入れられたという「レーダーホーゼン」以外はすべて既読。なかなかうまく選んでまとめられていて、既読作品も新鮮な気持ちで読むことができました。「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会…

『にょっ記』穂村弘

にょっきにょっき。現実にほんの少し非現実を混ぜた日記。天使の話を読み、フジモトマサルの絵を眺めると、自然に心がゆるむ。ひどく疲れたときに読みたいような、そんな本。ああ、だから穂村弘はモテるのか、と何となく思った。にょっ記作者: 穂村弘出版社/…

『去年ルノアールで』せきしろ

いつ行っても席が空いているルノアール、サービスで熱い日本茶が出てくるルノアール、スポーツ新聞が置いてあるルノアール、妙にふかふかの椅子のルノアール、客層が微妙なルノアール、ああルノアール。コーヒーがどうとかではなく、その場所自体を愛好して…

『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん

あー、漫画っぽい。よしながふみっぽい。雰囲気としては、『ロマンス小説の七日間』とか『格闘するものに○』と、『月魚』『白いへび眠る島』を合わせたような感じで、便利屋ハードボイルドとしては結構おもしろかった。漫画っぽいと思ったせいかどうか、若干…

『特盛!SF翻訳講座』大森望

SF翻訳家入門書であると同時に、ブックガイドでもあり、エッセイ集でもあり、とお得感たっぷりの1冊。まさに特盛。現代SF1500冊といい、すげー仕事量と読書量だなあ。翻訳家を目指していない人にも、SF者じゃない人にもおすすめ。特に小説家になりたい人にと…