2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

6月に読んだ本。

『現代SF1500冊 乱闘編 1975―1995』大森望 『本当はちがうんだ日記』穂村弘 『サマー/タイム/トラベラー 1』新城カズマ 『スラムオンライン』桜坂洋 『ツール&ストール』大倉崇裕 『ポビーとディンガン』ベン・ライス 『シンセミア(下)』阿部和重 『リ…

『現代SF1500冊 乱闘編 1975―1995』大森望

読みました。読んだことがある本がほとんど出てこない第1部はもうほぼフィクションとして読みました。情報量が多いので読むのに時間がかかりますが、この熱意はすごい、というかほんとにSFが好きなんだな、みんな。第2部からは国内作品も扱っているので、ぐ…

『本当はちがうんだ日記』穂村弘

読みました。穂村弘のエッセイを読んでいると、共感と安心が交互に訪れる。うんうんわかる、でも自分はそんなにひどくない(から大丈夫だ)。たとえば、「なかったこと」にするのが困難なことをするのが怖い(結婚とか家を買うとか子供をつくるとか)、とい…

『サマー/タイム/トラベラー 1』新城カズマ

読みました。これは『スラムオンライン』よりキツかった。全編思わせぶりな引きが散りばめられていて(このあとあんなことが起ころうとは僕たちは想像もしていなかったのだ、ていうやつ)、しかも1巻なので何の解決も与えられず苛々がつのります。ボルヘスを…

『スラムオンライン』桜坂洋

読みました。何かあんまり褒める気になれない小説だな。さくさく読めて悪くはないんですが、主人公が大学生で眼鏡女子に好かれゲームも強くて要領がよくてとにかく何ひとつとして挫折を知らなさそうなアレなのがどうもダメです。そういうのがリアルなんです…

『ツール&ストール』大倉崇裕

読みました。いかにも東京創元系というかそういう。双葉社ですけど。日常の謎+巻き込まれ型連作短編集、でわりと手堅くそつなくまとめてはいるんですが、ただ巻き込まれただけで推理も何もなしという話もあってそれはちょっとどうかと思うよ。あと主人公は…

『ポビーとディンガン』ベン・ライス

読みました。ウリオさん@id:urioのおすすめ。まいった。妹の目に見えない友達を探すお兄ちゃんの話なんですが、いや、何かもう説明すると台無しになっちゃう気がする。ので読んでください。読んでもらわないと困ります。ポビーとディンガン作者: ベンライス…

Reading Baton

田中さん@id:foreplayからまわってきたけどバトンめんどくさくなってきた!(みゅーじかるばとんをまわしてくれなかった田中さんに対する嫌味)うそです、答えますよ。 お気に入りのテキストサイト(ブログ) 平山瑞穂の黒いシミ通信@id:hirayama_mizuho 今…

『ミノタウロスの皿』藤子・F・不二雄

平山瑞穂氏が日記で書かれていたのを読んで、おう、と思ってバイト先の本屋で探したらあったので買いました。読みました。雰囲気としては星新一かなあ。ラストの1コマの暗さにショックを受けた「自分会議」、切ない「劇画・オバQ」、超SF!な「一千年後の再…

『シンセミア(下)』阿部和重

読みました。上巻読み終わったとき、早く次が読みたいとか書いておきながら2週間近く間をあいてしまいましたが、下巻にとりかかって、おお、と思いました。間があったのに、しかも登場人物多いのに、名前を見ただけでほとんどが誰だったかすぐにわかる。がっ…

Bookshelf Baton

ウリオさんからの電波を受信したので答えてみるよ!! 部屋にある本棚の数 硝子戸付きのでっかいやつ1本と、文庫本用に無印で買ったのが3本。 今読んでいる本 読書中、という意味なら、『シンセミア(下)』と『スペシャリストの帽子』と『ツール&ストール…

Musical Baton

まわってきた。まわってきた。←嬉しかったらしい。 Total volume of music files on my computer 8.5GB。ええ、40GBのiPodさんが泣いてますよ。 Song playing right now フジファブリックの「ダンス2000」。 The last CD I bought えーと、2月に曽我部とキャ…

ファウスト賞応募原稿コメント

やー、おもしろいね。ひとごとだから。ただ太田克史の求めているものが何なのかがよくわからない。応募規定に何か書いてあったっけ。ひとりでガラスの10代の小説を読むのは大変そうだなあ、と思いました。みんな手書きは勘弁してあげようね☆

第3回チキチキバンドランキング

唐突に参加してみる。第2回もやりましたけど。いしいさん@id:assam_teaの企画。 syrup16g フジファブリック ポラリス 100s キャプテンストライダム フジファブリックはアルバム聞いたことないのですが、「銀河」が好きすぎるので。「虹」はカップリングも好…

『リトル・バイ・リトル』島本理生

読みました。対応に困る1冊。こういうの結構好きなんだけど、なんつーか、やっぱり初期吉本ばななだよなあ。自分自身が吉本ばななの呪いにかかってるから余計そう思うのかもしれない。まあ、人生そう悪いことばっかりでもないよ、生い立ちがいまいちでもかっ…

S-Fマガジン 2005年7月号

雑感を書いたんだけどうっかり消し炸裂させちまいました。おう……。新城カズマ、桜坂洋、平山瑞穂、海猫沢めろん、西島大介、それぞれおもしろかったですよ。この中にひとりでも好きな作家がいるなら買って損はないと思います。しかし気になるのは、世田谷区…

『ツインズ 続・世界の終わりという名の雑貨店』嶽本野ばら

読みました。『ミシン』に収められていた、「世界の終わりという名の雑貨店」の続編。前作が死によって断ち切られるロマンティックな共依存を描いたものなら、これは果てのない地獄的な共依存を描いたもの。小説としてはおもしろく読んだけど、いやしかし、…

『アマチャ・ズルチャ 柴刈天神前風土録』深堀骨

読みました。変なの!!夜寝る前に少しずつ読んでいたのですが、あまりにむちゃくちゃな話なので、何を読んでいるのかすぐ忘れてしまう。まあ忘れても読めるような話なんですけど。この変さを受け入れられるかどうかは、好き嫌い以前に体質の問題であるよう…

『終わりのクロニクル5』川上稔

読みました。相変わらず分厚いなあ、とかいろいろ相変わらずです。正しくライトノベルだなあと思います。終わりのクロニクル 5(上) AHEADシリーズ (電撃文庫)作者: 川上稔,さとやす出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2005/06/01メディア: 文庫購入: …

『舞-HiME Side-A 秘密の花園』ナカガワヒロユキ

読みました。読みましたよ。舞-HiMEなんて名前しか知らないような人間が読みましたよ。たぶんノベライズにありがちないろいろ制約があって、とりあえず一人ずつそれなりの分量で書かなきゃいけない、のはわかるけどやっぱりごちゃごちゃしてるなあ。萌えシー…

『蒲公英草紙』恩田陸

読みました。『光の帝国』に出てきた常野の人々が登場するお話。いい話でした。あまりに普通のいい話すぎて特に言うことがありません。蒲公英草紙 常野物語 (常野物語)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/06/03メディア: 単行本 クリック: 5回…

『アンダカの怪造学Ⅰ ネームレスフェニックス』日日日

読みました。なんつーか、なんつーか、この人の書くものって、書けたから書きました、っていう感じを受けてしまうんだよな。これで言えば、角川学園小説大賞に応募します、じゃあ「そういう」ものを書きましょう、てな。もちろん単なるイメージにすぎないわ…

『狂乱家族日記壱さつめ』日日日

読みました。家族日記なのに団欒の描写一切なし!必要なくてそうなっているならともかく、つながりだの愛だの持ち出すなら当然書かなきゃいけないところを全部すっとばしてます。西尾維新の劣化コピーみたいな文章とあいまって素敵なふいんき(なry)。あ…

『荒野の恋 第1部』桜庭一樹

読みました。読んでて、懐かしい、というか、こそばゆい、というかそんな気分に。ジャンルとして少女小説が最盛期を迎えていた(と思う)1990年頃のコバルト文庫に入っててもおかしくない、ある意味正統派。これが今ファミ通文庫というレーベルで出たことに…

『ありがと。―あのころの宝もの十二話』ダ・ヴィンチ編集部編

読みました。『秘密。』が結構おもしろかったのと、待ち合わせの時間つぶしに三浦しをんの「骨片」を読んでみたら素晴らしく良かったので。で、買って全部読んだんですけど、アタリは三浦しをんだけだったかな……。加納朋子の「モノレールねこ」もなかなか味…

『扉は閉ざされたまま』石持浅海

読みました。うーん、そうか……。おもしろく読みましたが、絶賛するには至らないですね。この分量だからなのか、遊びというかくすぐりが全然なくて、読んでいるとちょっと肩が凝ります。あとキャラの書き分けがいまいち。よくできているのでおすすめはしやす…